リスト業界(どこにあるの?)騒然のNDLのデジタル化資料が6月27日にドカッと公開されました。今回は目次化がさらに進んだのが見もの(一般的には点数(100万点突破)と画像なんでしょうが)。
未入力の雑誌もまだまだあり、完成が待たれるところです。
http://www.ndl.go.jp/
私はまだ使いこなせていません。すでに自分の守備範囲のものはだいたい実見済なので、そんなに使おうって気にならないのはあります。
ちょっとさわってみたところ、これがあると調査がかなりラクになりそうという感触がします。特に作家リストを作っている方は捗るでしょうね〜。ありがとう、ありがとう。しかし、私が国会図書館を使いはじめる前にできていたらどなんなによかったことか……。
その一方で、まだ注意しないといけない部分もあります。
とりあえず現物が出るところにあった「別冊りぼん」1966年陽春の号(4/15号,1巻2号)を例にとって気付いたところをコメントします。長いのでたたみます。
画像がhttp://dl.ndl.go.jp/#magazinesで検索して出した目次。コピペします。
小さな花 / わたなべまさこ/p9〜138
お母さんの骨をもらって歩けた / 今野喜美子 ; 吉谷圭児/p171〜185
口絵サン・マルコ広場/p2〜2
バースデーカード/p3〜4
緑の館/p5〜6
5月号のおしらせ/p7〜8
キューリー夫人/p139〜151
スタイルうらない/p152〜154
ママ!!叱らないで / 水沢まり子/p155〜170
小さな花とわたし/p186〜300
ファンルーム/p301〜307
んでもって、私が自分ところhttp://blancblanc.net/bribon.htmlであげている同号目次が下記。ウチのリストにはページ数がありません(やっぱり使いづらいので長期的課題としては検討します…)。
口絵・サン・マルコ広場
バースデーカード
ピンアップ時間割つき緑の館
「小さな花」(わたなべまさこ)
「小さな花とわたし」(わたなべまさこ)
クイズ
「キュリー夫人」(文・平林敏彦/絵・平石洋子)
スタイルうらない
「ママ!!しからないで…」(水沢まり子)
「お母さんの骨をもらって歩けた」
(作・今野喜美子/芳谷圭児)
ファンルーム
国会のデジタル化の目次は、記事の順番がランダムになっているのに気付きます(ウチの目次は記事順です)。入力後、ソートしているのか?と思いましたが、「p9」が先頭に来る規則がいまいち思いつかず。表紙裏表紙・目次情報がないのも特徴です。目次はタイトルだけで、作家名が書かれていないタイプなので、本文ページを確認していることがわかります。
ひとつずつ見ていきます。特にコメントないところは単なる記事の感想を入れておきます。
>> 小さな花 / わたなべまさこ/p9〜138
→これが先頭になっている意味がわかりません。
>> お母さんの骨をもらって歩けた / 今野喜美子 ; 吉谷圭児/p171〜185
→ページ数入力ミスです。正解は「p171〜300」。
原作者名とまんが担当者が併記されているのは良。小説も挿絵まで採録しており、好感大。
>> 口絵サン・マルコ広場/p2〜2
→「口絵」とありますが、表2部分です。イメージ写真というか雑誌全体として見るとここのページの情報はたいした意味がなく、わざわざ採録している意味がいまいちわかりません。だったら表1情報をとってほしいと思うのが人情では?
>> バースデーカード/p3〜4
→口絵というか折込みふろくです。
>> 緑の館/p5〜6
→こちらも口絵というか折込みふろくです。この書き方だと記事のように見えますね。
>> 5月号のおしらせ/p7〜8
→これが採録されているのはありがたいけど、p136〜137のクイズ、p138「なぜなぜ理科科学学習漫画」広告、p.308もくじ、p309の次号予告などを採録してもいいのでは? 特に目次位置がわからない雑誌が多いのであると助かると思うんですけど。前付のカラーの折は採録という方針なんでしょうか。
>> キューリー夫人/p139〜151
→作家名および挿絵画家名が入力されていません。扉ページにない場合はないことになるのかなー(この記事は最終頁に記載あり)。人力入力だと思うんで対応できると思うんですが。
>> スタイルうらない/p152〜154
→これのカット、無署名ですが田村セツ子さんでしょうか?。
>> ママ!!叱らないで / 水沢まり子/p155〜170
→扉の作家名(ややわかりにくい)をちゃんと採録。「ママ!!叱らないで」は目次の表記。扉ページは「ママ!!叱らないで…」の表記です。ウチの「ママ!!しからないで…」は入力ミスであることが判明(あれれ)。近々なおします。
>> 小さな花とわたし/p186〜300
→これ、ページ数入力ミスです。正解は「p136」。この号は「小さな花」と「お母さんの骨をもらって歩けた」の再録がメインの号なので、内容を知っていればひと目で「あれ?」と思うレベルです。
これ、作家名がありません。ウチの目次はこの記事の作家名を「わたなべまさこ」としていますが、この記事はまさこ先生のコメントを編集部が書き起こしているかたちなので、無署名扱いとし、ナシでもいいのかもしれません。
>> ファンルーム/p301〜307
→カラーシリーズのファンルームと化しています。ちなみに表4は「ダイヤブロック」広告。
……というカンジ。使うにしても、やはり実見前提のデータであってそのまんま何かに流用は危険です(すべてのリストに対して言えることではありますが)。NDLの目次といえば雑誌記事索引検索の結果に出てくるものの水準を期待してしまいますが、まだそこまでは行ってないようです。とはいえ、完全(に近い)リストを作成するための下準備として荒々リストを作るのが飛躍的にラクになったのは確か。
NDLのデータの場合、ヨソのリストとちがって即実見に持っていけるのがすばらしいです。もちろんカバーしている範囲の広さも強みです。
これがインフラとしてすでにあるというところから調査をはじめる世代がうらやましいです。