↓みたいなことをポストしました。
https://twitter.com/mtblanc_a/status/1766467848720036061
今日のことはまた落ち着いてから。とりあえずかつて作成した年表がご参考になったようでよろしかったです(言ってくれれば展示にあわせてリミテッド&ブラッシュ版を作成したのですが)。 pic.twitter.com/1ctLLYPUtb
— 白峰彩子 (@mtblanc_a) 2024年3月9日
この写真はこの展示のものです(写真OKスペースです)。
(公式のお知らせページ)
『あさきゆめみし』×『日出処の天子』展 -大和和紀・山岸凉子 札幌同期二人展-
https://www.city.sapporo.jp/kikaku/shomu/popculture/asakiyumemisi-hiidurutokoro.html
私は過去に山岸凉子さんの年譜を2回作ってまして。
1回目。
山岸凉子『日出処の天子』古代飛鳥への旅 (別冊太陽 太陽の地図帖)
2回目。
もちろん元になったのは根葉梅花さんの作成された年譜です(私も少々協力しています)。
根葉梅花さんのサイト「山岸凉子のカテゴライズの夜は更けて…」
http://kategories.com/yamagishi/
1回目*1の太陽の地図帖(2016)の年譜は、「日出処の天子」がテーマですので、山岸先生全般を扱いつつ、「日出処の天子」の事項を可能な範囲で入れ込んだものです。なので、「日出処の天子」が何回単行本になったのか、なんていうのも数えればわかるようになっています。
2回目の画集(2016)は画業全般を扱う内容で、太陽の地図帖を元にしつつ、トリビアルなところを抜いたものです。展示の導入で使うのだったら、画集版の年譜のほうがよいのではないかと思います。
なんでポストでブラッシュアップ版云々とブツブツ言っていたのかというと、年譜はその時々でベストと思われる内容でまとめていますが、こういうものって古くなるんです。
あとから判明するまちがいというものもあります。両方の年譜ともに本人チェックが入っていますが、ご本人の記憶のアレで、その時点では間違いではなかったが2つの年譜でちがう内容となっている部分があります。
他にも現在は調査が進んだ新しい知見があります。たとえば出身地。年譜といえば絶対出てきますよね。
[小ネタ]山岸先生の出身は上砂川町なのか? - 備忘録(白峰彩子)
https://mtblanc.hatenablog.com/entry/20211130/1638278804
こちらの記事でネタにしましたとおり、「上砂川町」は今はそうだけれど、当時も正しかったものではない可能性が高いものです。広い意味でご地元の活躍が増えてゆくにつれて、確定させる機会が訪れるような気がするので、お聞きになった方はぜひ答を教えてください。
他にも固有名詞関係で、「まちがってはいないけれど、正しくはない」というものがあります。
よくあるワナがデビュー作の「レフトアンドライト」。こちらも年譜には必ず出てくる固有名詞です。
初出で確認すると扉と目次他で「レフトアンドライト」と「ライトアンドレフト」が混在しているのです。*2
発表したものですので、読んだ方が抜粋使用したりするのはかまいません。私も根葉さんの年譜から足してゆくところから始めています。
初出にあたったからといって正しいと確認できるものではないのです。そういった知見が日々集積しておりますので、年譜を使う方はご注意ください。
また、ポストしましたとおり、年譜を作る媒体・展示などありましたらご相談ください。目的や分量にあわせて作成できます。作成された年譜のチェックもできます。
元となる年譜を(私だけの力ではないとはいえ)作成できたのはうれしいのですし、加工するなという気持もありません。なんというか、不正確なものが流通しないようにしたいので、まずはご相談いただければと思います。
よろしくお願いいたします。
*1:ヤマダトモコさんの紹介で作成しました。大変ありがたい機会でした。
*2:年譜にはまず登場しない作品ですが、「春には青い芽が」の表記も同様の問題があります。→Otome continue - 備忘録(白峰彩子) https://mtblanc.hatenablog.com/entry/20110513/p1