「Power of Girl's Comics」を鑑賞するためチコへ行ってきました。チコというのはサンフランシスコから北へ278kmの都市です。そこにあるCalifornia State University, Chicoが会場です。
来年(2008年)、この展示をベースにした展覧会が国内で予定されていますし、あちらでの展示についてはこちらをご参照していただければ充分ではないかと思いますので省略。チコで見たまんがについてだけ当時のメモを元にしたものをアップいたします。
私がチコで行った本屋さんは3軒。なんせ英語が読めないので日本のマンガがどれくらいあるのか程度しか見るところがありません。
1軒目はフツーの本屋さん。新刊メインで一部古本。まんが・アニメ関係で約2段。日本のまんがの翻訳とアメコミとわけてありますが、小さい版型の中に何冊かはアメリカ人の著者のものと思われるものもありましたので、たんに版型がわけてあるのかも。
1段はアメコミでアクションものとピーナッツなど。日本のまんがは少年もの(ハガレン、るろ剣、ドラゴンボールなど)がほとんどでしたが、すこしだけ少女まんがも。グラビがありました。版型の大きいらんまが1冊あって、これは古本でした。現地作家のものと思われるふしぎな本がありました。日本語まじりで鉛筆描き。しかも絵が完全に日本の同人誌テイスト。
2件目はBaT Comicsというまんが専門店。グッズ(フィギュアがほとんど)も置いてあり、アニメイトのような店。Sさんに通訳していただき、店員さんに質問。
「少女むけのまんがは?」
「ここです」(と、日本のまんがコーナーへ案内される)
「じゃなくて、10代の少女にむけてアメリカ人の作家の描いたものは?」
「そういうものはない。まんがではないがこれはどうだろう」
と、出してくれたのが何でしたっけ。日本でも数年前に翻訳されていた赤黒白の色づかいの無表情の少女の出てくる本です。これのタイトルはそのうち調べます。
「これは日本でも人気があります。他には?」
と、聞いてみたところオススメしてくださったのは下記の5つ。
・これまでのヒロインと違って少女が戦うもの。とても人気があり、1年に1冊刊行されているというメガネッ娘のまんが。
・成人女性が活躍するアクションもの。タテ長のハードカバー。
・スーパーマンのパロディまんが。スーパーマン並の能力を持ちながらアホという男性が主役のドタバタ。
・「スターマン」→小田切さんの本に出てきたのでタイトルがわかりました
・アメリカの少女(たぶん小学生)が主人公の生活まんが。
この店員さん、スーパーマンじゃなくてパロディを勧めるあたりで、ひねった趣味の持ち主とお見受けいたしました。
まんがの描き方の本はあるか? と聞いてみたところ、バットマンの作者によるヒーローまんがの描き方についての本が出てきました。おもしろそうでしたが、ジャンルがちがいすぎるし、英語は読めません(邦訳があるらしいんですが検索語が悪いのかヒットせず)。「もっと基礎的なものはないか」と聞いてみると「あるとも」と日本のまんがコーナーへつれていかれました。日本でも出ているシリーズのまんがの描き方の本を紹介されました。
店にあったチラシによると、ここでイベントも行われているもよう。この日(11月11日)はゲームの対戦があったようです。ペットボトルキャップみたいなキャラの人形を使って戦うもの。テーブルゲームと理解したけれどいいのかしら。
3軒目は古本屋さん。洋書ばかりで(あたり前です)、どんな古本屋さんでも楽しいワタクシですがありがたみ半減。絵本とか画集などことばがわからなくてもよさげなところのみのぞきました。あまりちゃんと見てませんが、小説、ミステリー、アート、戦争、料理、子供がわりと大きな場所を取っていたと思います。
この3軒以外だと、古道具屋さんの一角にあったまんが、チコ在住の方が子供時代に読んでいたという約40年前のまんが(「スーパーマン」と「バットマン」)を見ました。
どれも読めませんのでどういうものなのかよくわからないのが残念でした。
California State University, Chico 正門