はっきりとおぼえていないのですが、何年か前の(たしか携帯電話の)TVCFで小犬が川に流されていくものがありました。子供が叫ぶ犬の名前が「ペス」で、おどろいたものでした。12月29日の項目に書いたとおり、「ペスよおをふれ」の全貌を知らない人がほとんどであるにも関わらず犬の名前としてのペスは流通しつづけているということです。誰もおぼえていない、けれども知っているという状態なんともふしぎな状態なのです。
主にネットを検索してみつけたペスの登場する本を3冊ご紹介いたします(3冊とも現物確認済)。
・『退屈が大好き』(岡崎京子/河出書房)
以前はペスで検索すると岡崎京子さんのファンサイトがヒットするくらいでした。
『退屈が大好き』に収録されている「ペスよ尾をふれ!」に出てくるペスは飼い主のお嬢様となかよし。このペスはチワワのような白い犬です。
参考URL:http://blog.mag2.com/m/log/0000044074/107523315.html
- 作者: 岡崎京子
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2002/08
- メディア: 単行本
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・『帽子男は眠れない』(上野顕太郎/講談社)
例によって追われている帽子男と女性。追ってをまくために入った映画館でかかっていたのが「幸子という名で超不幸」というタイトルの映画。幸子という名のかわいそうな女の子が主役です。このペスは描きこみすぎた柴犬というかシェパードというかというようなカンジの耳の立っていて顔の長いタイプの犬です。白い犬ではないと思います。
- 作者: 上野顕太郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1993/01
- メディア: コミック
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・『図書館のプロが教える“調べるコツ” 誰でも使えるレファレンス・サービス事例集 』(浅野高史、他/柏書房)
タイトルのとおりの内容です。
第3章の「子どもや教育のこと」を調べるという章に「三〇年前にラジオで聴いた『ペスよおをふれ』の原作を読みたい」という項目があります。
国会図書館などに単行本の所蔵があるという情報を提供しています。作者名などは調べる過程で出てきます。書誌情報からはわからないので当たり前のことですが、単行本を読んでも全部は読めないことは出てきません。
参考URL:http://www.kashiwashobo.co.jp/cgi-bin/bookisbn.cgi?isbn=4-7601-2990-1
図書館のプロが教える“調べるコツ”―誰でも使えるレファレンス・サービス事例集
- 作者: 浅野高史,かながわレファレンス探検隊
- 出版社/メーカー: 柏書房
- 発売日: 2006/09/01
- メディア: 単行本
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ペスという名前を使ったまんが2本の中で、ペスのイメージはちがうものの、不幸な女の子とペスという名の犬という点では一致しているところが興味深いところです。