エロあり少女小説というか乙女系ラノベというかTL小説版というかの新レーベル・さらさ文庫が創刊されました。御恵投いただきました。ありがとうございます。なかなか読めなかったので感想遅れました。
http://sarasa-novel.jp/
メディアックスさんの女性むけと言えばレディースの印象が強いです。BLアンソロなども出されていますが、基本はまんがの印象。曙だし。創刊4名の小説家さんのうち薗田愛琉さんだけ私が未読の作家さん。これのウェブ連載がデビューなのかな。後の御三方はBLメインの作家さんです。
これ系はほぼ読んでいないので、しばりがわかっていません。あてずっぽうながら簡単に4作の感想を書きます。マイナスなことが書いてあっても気にしないでください。梗概はアマゾンか公式サイトでどぞー。
長いのでたたみます。
黒の輪舞曲(ロンド)?ヴェールの姫君、虚飾の王子? (さらさ文庫)
- 作者: バーバラ片桐,石川沙絵
- 出版社/メーカー: メディアックス
- 発売日: 2011/07/15
- メディア: 文庫
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ゴシック・ファンタジーかはともかく安心して読めました。宰相が誰に毒を盛るのかさっぱり予想ができなかった私です。へー。後ろのその後の短編も楽しかったです。
しかし絵はちょっと納得できません。「小ぶりな胸」(p.213)ってあるヒロインの胸がイラストではちっとも小さくないです(絵そのものは美しいです)。
- 作者: 火崎勇,渡辺ゆうな
- 出版社/メーカー: メディアックス
- 発売日: 2011/07/15
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個人的には4冊の中では1番好きです。火崎さんのBL作品は萌えどころがちがうみたいでのりきれない部分があるのですが、こちらはよかった!(にんじんを克服したかのようなドヤ顔で)
こういうことがあるから「ちょっとあわないみたい」と思った作家さんでもチェックしてしまうのですよ。p.225の問いかけみたいなのに弱いワタクシです。
- 作者: 薗田愛琉,ことね壱花
- 出版社/メーカー: メディアックス
- 発売日: 2011/07/15
- メディア: 文庫
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細切れに進むので飽きずに読める一方、ラブの進展が書き込まれないのが不満かな。そこが知りたいのにー。
ロンバートさんが若い男性だと思って読んでいなかったので、しばらく「ヒーローは嫉妬深すぎる」と思いながら読んでいました。近所のおいちゃんふうだったので、ヒロインの父親世代くらい?と思っていました(通りすがりに食べ物などをくれるなど保護の行動が多いので)。あと、ジュリア(姉)が嫁いだっぽいのに実家にいるのが不思議でした。治療のためとかなんとかテキトーに1行説明してくれるだけでよいのですが。
- 作者: 南原兼,壱コトコ
- 出版社/メーカー: メディアックス
- 発売日: 2011/07/15
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ヒロインがセクハラされまくっていて落ち着いて読めませんでした。ホントにこんな男でいいの……? セクハラ部分をぬかすとウマイ話運びで、アッシュの使い方など手馴れたものでした。南原さんはうまいのにすきあらばエロを入れるサービス精神のせいで誤解されているように思われてなりません。
4冊ともそれなりに読めると思います。少女まんがとちがうなーと思ったのは「身分違いの恋」がないところ。今回の4冊がたまたまなのかもしれませんが、どれもお姫様の物語です。今どきの子らは「持っていない私」より「持っている私」に感情移入できるのでしょうか。持ってはいても何がしかのコンプレックスや不満があるのは少女まんがと近い印象。
ノルマシーンにおける冒険心が全体的に弱いです。乙女系はあんまり冒険しないのかなー。それともこれから出るのかな。いきなりマニアックなことをされても困るんですが、もう少しそれぞれの個性があってもいいような印象でした。
隣接レーベル?のティアラ文庫(そんなに読んでないけど)よりはエロの場面数は少なめかな。場面の長さは人それぞれ。
本のつくりが微妙にちがっていまして。
・『黒の輪舞曲』
前付カラー2頁。絵は左頁のみ。裏面は同じカットを使用しての4C目次。
作者あとがき3頁。末尾に「キャラクター設定紹介」あり。
・『黒曜の騎士と金の姫』
前付カラーが両面折込式。目次は本文用紙の折。
作者あとがき2頁。
・『お嬢様と恋する錬金術師』
前付カラー4頁(カットのみ)。
作者あとがき3頁。
・『王子は魔女を恋に誘う』
前付カラー4頁(カットのみ)。
作者あとがき1頁。
前付カラーは4頁が基本で後は柔軟に対応というカンジなのか? 帯はあおり以外は共通デザインで、カバーにあわせて色が替えてあります。全256頁は4冊共通。