マンガのあなた SFのわたし、マンガ食堂

マンガのあなた SFのわたし 萩尾望都・対談集 1970年代編

マンガのあなた SFのわたし 萩尾望都・対談集 1970年代編

・『マンガのあなた SFのわたし』(萩尾望都河出書房新社

 もちろん購入。すでにいろんなところで紹介されているので書きませんが。
 どれも興味深く読みました。寺山のは、いろんな人に同じ質問をするという彼が持っていたラジオ番組(タイトル失念)を連想しました。
 羽海野さんとの語りおろしは萩尾まんがについてはもちろんハチクロのその後にびっくり。ハチクロは「戦争と平和」でしたよ。

 図版がいっぱいで、どれも適切なキャプがついているところがすばらしいです。と、いいつつp.16のだけはマニアックすぎると思いました。「エドガーとアラン」といってこの絵を思いつく人は少ないと思うの……。(C)を入れる基準も不明。

 ほぼ文句ない内容でしたが、残念だったのが2ヶ所ほど。
 本の天の部分の断ち落としがないタイプの製本。折によって、左右の高さがちがうところが出てきているのは今時の技術からすると残念。また、p.207の萩尾さんの発話が続いているところはミスかと思うので、重版で直るかと思います。

 70年代というと萩尾さんの20代とほぼ重なります。初々しい部分とすでに代表作を持っている作家としての発言の両方を感じられる1冊です。

マンガ食堂

マンガ食堂

・『マンガ食堂』(梅本ゆうこ/リトル・モア

 ブログ「マンガ食堂 - 漫画の料理、レシピを再現」 http://umanga.blog8.fc2.com/ の書籍化。もちろん作りおろし(?)もあります。

 それぞれの作品がどんな内容で、どういうところ(食事)が魅力的なのか、つまり、どうしてこの作品の料理を作ろうと思ったのかを短いながらきちんと説明されているところがこの本の魅力だと思います。

 作り方は1作品何品だろうと1ページなので、品数が多いとレシピ部分はもの足りないかも。紙幅の制約がありますので仕方ないです。制約がある分、約半分がカラーページなのにこの値段に抑えてあるのはうれしいです。