- 作者: 米沢嘉博,赤田祐一
- 出版社/メーカー: 鉄人社
- 発売日: 2016/07/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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米沢嘉博さんの『戦後怪奇マンガ史』が鉄人社さんより刊行されました(22日発売)。
米沢さんがホラーまんがが好きなことは知られており、雑誌「ホラーハウス」で書き継いでいたのが「戦後怪奇マンガ史」「恐怖マンガの系譜」です。なんで2タイトルかというと、いったん連載が中断しているからです。はじめは通史っぽくはじまり、中断後は作家論となっています。
有里さんがまとめられた掲載状況は下記。
怪奇幻想マンガリスト作成室
[資料] 米沢嘉博「戦後怪奇マンガ史」副題リスト(2007/9/11)
http://gensou-japan.g.hatena.ne.jp/alisato/20070911/
私はこの連載の全貌は長らく知らず、掲載誌を所持されている方からコピーをしてもらってやっと読みました。『日本幻想作家事典』(国書刊行会)の作業の時に皆にまわしたりも。
今回の刊行について私は少しは語る資格があると思っているのは、単行本化企画をいくつかの出版社に持ち込んでいたからです(3社ほど没になりました)。
新批評大系掲載の水木論とのあわせ技の内容で、鉄人社さんの本とは別の目次案を作っていました。私の企画は採用されずに終わったのですが、いろんな人に出せるといいなという話をしており、その後いろいろ流れていって、赤田さん編集のかたちになって実現されました。
なので、鉄人社さんの企画と私は関係ないし、米沢さんの書いたものあっての企画なので、私が何かやったということはありません。
今回もたいしたことはやっていないのですが、名前が入ったのはそういう御縁です。
今回、手にとってまず感動したのは判型です(いや、だって内容はもう知ってるから)。新評社のマンガ史三部作とならべて違和感のないサイズ。今どきこの判型の本はあまり出てないのであえてだと思います。赤田さんの米やん愛を感じました。そしていかにも「ホラー」というカンジのデザイン。
生きているうちに出ていたら加筆され、別のかたちになったと思います。けれども今出せる最良のかたちであると思います。
ほとんど関係のない関係したもののひとりとして、この本の刊行をよろこびます。