あまりにアホなふるまいなのでコメントするつもりではなかったのですが、「隠し撮り」*1について書きます。
一部の方がご存知のとおり、私が勤めていた会社はちいさな会社でした。ちいさな会社にありがちことですが社長のワンマンというか暴君ぶりはハンパではありませんでした。くわしいことは書けませんが、私のいた会社でおこったことを書きます。
社長が親族以外は基本的には信用していないな、というのはかねてから感じられました。毎日事務職にまで業務報告を書かせ、出張に行ったら目をつけられる*2という状態。電話の明細までチェックしてました。
とある秋のことです。社長の親族が入社してきました。
経緯は書けませんが、社長が親族に社内を監視するカメラをつけさせていたことが発覚しました。発覚しても社員はどうしようもできません。会議で重役さんが「非常識だ」と糾弾した結果とりはずされました。ウチは零細企業ですが、重役さんは大企業出身のちゃんとした人です。なので、「非常識」という発言は個人の感覚ではなく、これまでの経験からのものです。
こんな会社、ウチだけだろうと思ってしばらく友人知人に会うたびにネタにしていました。もちろん詳細はしゃべりませんが「ウチの会社、監視カメラがあるんよ」と言うだけでおどろいてくれるのがおもしろかったというのもあり。ひとりだけ「えー、ウチの会社もあったー」という発言があり、逆にこちらが驚かされるということもありましたが。
こういう経験をしているので、私は民間でそういうことがないとは言いません。しかし、決して「民間だったら当たり前のリサーチ」なんかではありません。覆面調査や安全保持のためのカメラ設置とは話がちがいます。もちろん「僕のやり方」とおっしゃる分にはまちがいではありません。
隠し撮りした映像は公平な監査の材料にはなり得ないと思います*3。映像だけでわかるような仕事はありません。どう言いつくろおうと、隠し撮りをするというのはトップが下を信用していないことのあらわれであると断言します。*4
大阪については感情的になるのでコメントしません。
どうして児文がなくてはならないのか、長文解説を試みたのでよろしければ過去記事をご覧ください。私が思っていることの根底はこれです。
http://d.hatena.ne.jp/mtblanc/20080523