- 作者: 山岸凉子
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2010/03/23
- メディア: コミック
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『アラベスク 完全版』(山岸凉子/メディアファクトリー)が本日発売されました。A5版のカラーページ再現で、おまけの絵ハガキつき。早売りを入手しましたので、初出との差を気付いた範囲で書いてみたいと思います。
まずは、全体的に言えることを。
初出時のカラーページのネームがカラーの場合があります。その部分はすべて4色が収録されていますが、ネームの色は黒(もしくは白)に統一してあります。
それとネームの貼りかえがされており、セリフ等は「かな明朝漢字ゴチ」、内語や解説っぽい部分は「全ゴチ」となっています。今すぐに確認できるのがRMCとHCなので、いつからそうなのか不明。基本的な改訂は、朝ソノ版の時にされていて、角川版、文庫版は確認した範囲では変更なしなので、今回の変更でなければ朝ソノ版の時に変えられたと推察できます。
セリフ表記の改変「せ」→「背」などは何か所かみつけましたが、いつの時点で変えられたか不明。朝ソノ版で変更が加えられたノンナの身長(166cm→168cm)は有名なのでさすがにわかりますが。
RMCのコミックスの作業の時に加えられたと思われるアミがけっこうたくさんあります。
今回のMF版は、製版が美しいです。トーンなどの効果が非常にキレイ。
ただ、カラーページに関しては、肌色をだいぶトバしてしまっているので、肌の部分のニュアンスが分かりにくくなっているものがあります。ここまで明度をあげてしまうのは塗りの原稿が古いからでしょうか? それとも元の原稿が退色してしまっているのでしょうか?
2色ページは掲載時は藍+朱のこともありました。今回は黒+朱に統一されています。そういうところはけっこう印象がちがいます。
以下、こまかいところをだらだらとメモ。長いのでたたみます。
まずは、第1部(1) 完全版I。
●口絵
初出は「りぼん」1972年4月号ふろく。1973年3月号に4月号の予告カットとして部分使用された絵です。●p.001 これはまんま、初回です。「りぼん」1971年10月号p.9。
●p.002−003 ここがみひらきの扉で、アラベスクのタイトルが入っていました。以後、基本的には最終回までカタカナ表記とアルファベット表記の併記。
●p.017 初出では、この左のコマは「りぼん」1971年11月号予告。単行本ではこの場所はカットが入っています。たぶんRMC単行本作業の時の描き下ろし(これは以降同じ)。
●p.036 ラスト1コマは初出では次号予告。
●p.044 1コマ目、初出はネーム位置がもう少し高いです。初出時のほうがおさまりがいいと思います。
●p.047 左のコマは「マーガレット」1971年43号予告。
●p.078 このページ、初出時はなんとネームがすべてぬけています。ふきだしだけあって中は真っ白でした。どこかの工程でミスがあったものと思われます。「いままでのお話」はちゃんと入っていたのですが・・・(下段)。
●p.089 左部分、初出時は1972年お正月特大号予告。
●p.109 下段、初出時は次号予告。
●p.110 このページは存在しませんでした。たぶんRMC単行本作業の時の描き下ろし。
●p.114 右部分、初出時はけっこうひろくとってハシラが入ってました。今回は右のはみだして描いてあるところまで見えてしまっています。
●p.127 左部分、初出時は日本文学全集広告。
●p.142 下段、初出時は次号予告。
●p.148 下段、初出時は「いままでのお話」。
●p.161 左部分、初出時は次号予告。
●p.181 下段、初出時は次号予告。
●p.191 下段、初出時は「いままでのお話」。
●p.199 左部分、初出時は1972年4月特大号予告。
●p.219 下段、初出時は次号予告。
●p.219 このページは存在しませんでした。たぶんRMC単行本作業の時の描き下ろし。
●p.229 下段、初出時は「いままでのお話」。
●p.237 左部分、初出時はRMC「アラベスク」の広告。
●p.259 下段、初出時は次号予告。
●p.260 このページは存在しませんでした。たぶんRMC単行本作業の時の描き下ろし。
●p.269 下段、初出時は「いままでのお話」。
●p.275 左部分、初出時はRMC「アラベスク」の広告。
●p.299 下段、初出時は次号予告。
●p.309 下段、初出時は「いままでのお話」。
●p.317 左部分、初出時はRMC「アラベスク」の広告。
●p.239 下段、初出時は次号予告。
●p.240 このページは存在しませんでした。たぶんRMC単行本作業の時の描き下ろし。
★p.341 初出不明。花ゆめカットか?
★p.342 「りぼん」1972年6月号表紙が初出と思われる。
★p.343 上:「りぼん」1971年11月号掲載予告カットが初出と思われる。下2点の初出不明。中段は花ゆめカットか? 下のラーラの絵はどう見ても「りぼん」のころのもの。ふろくシールの絵のような気も。おぼえていたらそのうち調べます。
次に第1部(2) 完全版II。
●p.009 下段、初出時は「いままでのお話」。
●p.031 左部分、初出時はRMC「さらばジャニス」(一条ゆかり)の広告。
●p.047 下段、初出時は次号予告。
●p.057 下段、初出時は「いままでのお話」。
●p.071 左部分、初出時はRMC「アラベスク」2巻、「きみどりみどろあおみどろ」(土田よしこ)の広告。
●p.087 下段、初出時は次号予告。
●p.088 このページは存在しませんでした。たぶんRMC単行本作業の時の描き下ろし。
●p.097 下段、初出時は「いままでのお話」。
●p.111 左部分、初出時はRMC「アラベスク」2巻広告。
●p.127 下段、初出時は次号予告。ただし、絵はそのまま。左のアミがなく、ここに次号予告の文字が入っていました。
●p.129 RMC「アラベスク」2巻カバー折り返し部分のカット。たぶん単行本作業の時の描き下ろし。
●p.130 初出時もこの見開きでした。前3ページに「バレエ立体特集ハラショー!アラベスク」があったため。
●p.143 左部分、初出時は「りぼん」1972年11月号予告。
★p.164 「りぼん」予告カットが初出と思われるが未調査。
●p.166 下段、初出時は「いままでのお話」。
●p.180 左部分、初出時はRMC「ミセスとユーレイ」(もりたじゅん)広告。
●p.194 切れ方が変則的ですが、これは初出(1972年11月号)時と同じ。次のページまるごと休載のお知らせが入っていました。
●p.199 下段、初出時は「いままでのお話」。
●p.208 4コマ目(ヨコ長のコマ)。初出時は白背景。RMC単行本作業の時に点描を入れたと推察されます。
●p.211 左部分、初出時はRMC「アラベスク」他広告。
●p.230 このページは存在しませんでした。たぶんRMC単行本作業の時の描き下ろし。
●p.239 下段、初出時は「いままでのお話」。
●p.143 左部分、初出時は「りぼん」1973年3月号予告。
●p.279 下段、初出時は「いままでのお話」。
●p.143 左部分、初出時は「りぼん」1973年4月号予告。
●p.312 このページは存在しませんでした。たぶんRMC単行本作業の時に加えたもの。凱旋門の絵は「りぼん」1972年11月号の休載のお知らせを部分流用。
●p.317 初出(1973年4月号)時は、中央部分のみが右ヨセで掲載されていました。左部分、初出時はRMC「アラベスク」4巻広告。元あったコマを中央にズラして置き、左右の部分を描き加えています。RMC単行本作業の時と推察されます。
●p.345 上段=「りぼん」1972年5月号、中段=「りぼん」1972年4月号、下段=「りぼん」1972年9月号掲載予告カットが初出と思われます。
●p.346 「りぼん」1972年6月号掲載予告カットが初出と思われます。
★p.347 未調査。花ゆめグッズか?