トークイベント「『増刊ヤングコミック』と青年劇画の世界」

 行ってまいりました。

   http://www.meiji.ac.jp/manga/yonezawa_lib/archives/t_event24.html

 西荻ブックマーク「七〇年代は やっぱり劇画の時代だった。」のアンコール企画。
    http://nishiogi-bookmark.org/2010/nbm47report/

 講師が増えて、橋本一郎さん、戸田利吉郎さん、筧悟さん、司会は赤田祐一さん。増刊ヤンコミといえば、貸本後の劇画のひとつの世界を作った雑誌です。私は増刊ヤンコミは半分くらい目を通しているかと思います。劇画リテラシーが低い私でもこの誌面は熱いと感じさせられました。最終号に総目次(西荻では配布されたそう)が掲載されているんです。総目次がただの総目次ではなくて、「表紙にクレーム」といった編集部作成ならではの注記があるんです。これを見た時に「この雑誌おかしい」(ほめてます)と深くふかく思いました。その編集者が休刊から30年以上たって全員集合。

 twitterで話題になっていた手塚さんの作画は下記のようなカンジだったかと。とはいえメモとってないのでちがっていたらごめんなさい。

(1)土曜の18時ころからネーム開始。
(2)土曜の19時ころネームアップ。
(3)土曜の24時すぎに原稿アップ。製版所へ。アシスタントが3チームに分かれて24時間つめていた。時間がない場合は前のチームが残業して1人あたりの仕上げ枚数が減らし、時間短縮を図る。
(4)日曜の7時ころに製版所から受け取り、印刷所へ入稿。門のところで担当者が待っていたそう。

 ↑とは別の「鉄の旋律」のエピソードもあり、手塚さんにカンヅメをもちかけて原稿を取った話。当時倒産後で仕事が減っていたころで、ひさしぶりのカンヅメだったから機嫌よくなったという。

 手塚さん以外では、平田弘史上村一夫石井隆永島慎二松森正つつみ進山上たつひこ杉浦茂勝川克志大友克洋などの名前があがっていたと思います。

 雑誌としての経緯と作家エピソードがバランスよく話されたのではないかと思います。欲を言えば記事モノについても聞きたかったかも。